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悩んでいる人は意外と多い|多汗症は治療で治せます

汗をかき過ぎるという病気

脇

精神的な問題ではない

気温が高かったり緊張したりすると、人は汗をかきます。これはごく自然な生理現象として、程度の差こそあれ誰にでも起こることです。俗に「汗っかき」と呼ばれる大量の汗をかく人もいますが、あくまでも体質であって病気ではありません。しかし中には、汗をかくことがれっきとした疾患として診断される人もいます。そのような症状を多汗症といいます。多汗症は、気温の上昇や緊張などのきっかけがなくても突然発汗し、その量が通常レベルを超えるような状態のことをいいます。全身に起こるケースと局所的に起こるケースがありますが、後者の場合は手のひらや足の裏、腋、頭などにしばしば発生します。人によっては手に持った紙が破れてしまったり、足の裏から出る汗で床がびしょぬれになってしまったりと、日常生活に支障を来すこともあります。従来、多汗症は神経質な人がなるものだと考えられていました。確かに性格と多汗症の間には一定の相関関係が認められますが、これは発汗を気に病むあまり対人関係などに気を使い過ぎてしまうせいであって、根本的な要因ではありません。したがって、改善を目指すには精神科ではなく皮膚科で治療を受ける必要があります。ただ、精神的な苦痛を取り除くという意味合いにおいては、精神科の受診も有益です。

改善方法はさまざま

多汗症の原因は、発汗をつかさどる交感神経が何らかの原因で必要以上に敏感になってしまうことによるものです。しかし根本的な要因は現在までのところよく分かっておらず、遺伝その他の複数の要素が複合しているものと考えられています。そのため、治療もある程度は対症療法的なものに重点が置かれているという点には注意が必要です。多汗症の治療には薬物療法から外科手術を伴うものまでさまざまなタイプがあります。最も手軽なものとしては、塩化アルミニウム剤の塗布があります。これは外用薬で、汗の出る場所に塗ることで症状を抑えます。あくまでも制汗剤であって治療薬ではありませんが、市販の制汗スプレーなどよりずっと強力です。その他の薬物療法としては、ボトックス注射があります。これは汗腺を制御する神経の働きを注射薬によって麻痺させるというもので、薬の効果が続いている間(およそ数か月)は汗の出が抑えられます。手のひらや足の裏など先端部分に適応した治療としては、イオントフォレーシスという方法があります。これは手足を浸した水に弱い電流を流して刺激を与えるというもので、継続的に治療を受ける必要がありますが徐々に発汗は治まります。また、腋に関しては外科手術で汗腺を切除したり、マイクロ波で破壊したりといった治療法も選択可能です。